湖南市図書館協議会委員OB・有志の会 
湖南市の社会教育としての 「図書館」を考える集い
第 2 回 2024年10月5日開催
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◆ 内 容 ◆
1,私たちの暮らしと公立図書館の働き  - 滋賀の図書館のめざしたもの -
    滋賀県立図書館元館長 岸本岳文さん
  第1回集い 参加者からの質問と回答 (岸本さん)
 ① 図書館司書について  
 ② 図書館機能と図書機能の違い
   
2,湖南市の図書館について  - 石部図書館廃止に向けた経緯について -
    湖南市教育部次長 今井典生さん
  第1回集い 参加者からの質問と回答 (今村さん)
閉館への動き
 ② 行政と補助金について
 ③ 図書館と地域の活性化
 ④ 公共施設統廃合の資料
 ⑤ 総合管理計画での地域活性化 
 ⑥ 小規模多機能自治センターでの図書サービス 
   
3,参加者によるグループごとの意見交換
 
 
 

「私たちの暮らしと公立図書館の働き ~ 滋賀の図書館のめざしたもの ~ 
 滋賀県立図書館元館長 岸本岳文さん  
 
◆ 概 要 ◆
公立図書館の発展

図書館法の制定後、図書館活動は低迷した。現状を調査した日本図書館協会は、公共図書館の本質的な機能は「貸出し」とし、そのためには市民の身近にある「中小公共図書館が大切」とした。

また、東京都日野市立図書館の実践から、具体的な図書館運営の指針として①貸出サービス ②児童サービス ③全域サービスを示した。図書館サービスの変化は公立図書館を飛躍的に発展させた。

「貸出し」 の意

図書館の基本を支える一番大事な機能である。利用者の要望した資料を確実に提供する図書館の働きを実現することである。資料の選択、整理、読書案内等々がある。貸出す手続きだけを指すのではない。

資料の提供が疎かになっては図書館の本質的な働きは生まれない。そうした意味で「貸出しだけではない図書館」とは、図書館の働きを間違った方向に導きかねない。
図書館員は貸出しで利用者の声を聴く。それは図書館員の姿勢を大きく変える。また貸出しから得た情報を核として図書館の仕事を組み立て、意味ある活動を作っていく。それぞれはバラバラな仕事ではない。質の高いサービスを作るために貸出しは不可欠な要素である。

公共図書館の現状

全国の貸出冊数は1965年約1000万冊。2023年約6億3000万冊。これは貸出サービスを基本においた図書館サービスを全国の図書館が地道に展開した結果である。だが近年は減少傾向が見られる。

図書館のこれからは、子どもや高齢の方々が日常的に利用できる環境を保障していかなければならない。どういった図書館の在り様が必要なのか、考えてほしい。

 
 
◆ 要 約 ◆
   
 教育には、学校で学ぶ学校教育と社会で学ぶ社会教育があります。その二つがあって、初めて人々は一生学び続けることができます。学校以外での学びを支える一番の基本が公立図書館です。公的に制度化されたものとして公立図書館は誕生しました。

戦後の1950(S25)年制定された図書館法は、公立図書館のサービスを具体的に例示し、無料の原則を確立、公立図書館の基盤となりました。

また、図書館は憲法で保障されている国民の「知る権利」を支えています。人々が確実に必要な資料情報を入手できる身近な機関が公立図書館です。人々が資料情報を基に、皆と議論しながら考えていく。これを支えることは公立図書館の大きな役割、基本の働きであるというところまでを前回にお話しました。

今日はその続きとして、公立図書館の発展と貸出についてお話します。

 

1, 公立図書館の発展

戦後まもなく来日したアメリカ教育使節団は、「日本に民主的な社会を作るには、図書館を作ることが基本だ」と提言しました。これを基に図書館法が制定されました。ところが、図書館の数はどんどん減り、図書館活動は低迷していくのです。そこで日本図書館協会は図書館の現状調査を行い、図書館に市民の読みたい本がないことに気付いたのです。

この調査をまとめたものが『中小都市における公共図書館の運営(中小レポート)』(1963年、日本図書館協会)です。「公共図書館の本質的な機能は、資料を求めるあらゆる人々やグループに対し、効率的かつ無料で資料を提供するとともに、住民の資料要求を増大させるのが目的である」としました。資料を提供する、これが貸出しです。そうした機能をはたすためには、中小公共図書館(市民の身近なところにある市町村の図書館)こそが基本の仕事をする図書館として大切であるとしました。

この中小レポートの考え方に基づいて、東京都日野市立図書館が開館します。この図書館は一台の移動図書館だけで活動を始めて、すごい貸出数を実現していきました。皆の読みたい本が積まれていたからです。この実践が、図書館は何をするところかを明確に示すことになりました。

この実践をもとに、日本図書館協会は具体的な図書館運営の指針となる『市民の図書館』(1970年)を刊行し、3つの大きな柱を示しました。まず「市民のもとめる図書の自由で気軽な個人貸出」(貸出サービス)が大切だということです。

2つ目は「児童の読書欲求にこたえる徹底したサービス」(児童サービス)に取り組むということです。その頃、児童サービスは重要とはされていませんでした。いわゆる男性を中心とする知識人に対してサービスをするのが図書館だと思われていた中で、女性や子どもが喜んでやってくるサービスをやらなければいけない、としたのです。

3つ目に「図書館を市民の身近におく全域的なサービスの実施」(全域サービス)です。図書館のサービスは建物が1つあればよいのではありません。少なくともその自治体に図書館ができれば、どこに住んでいても同じようにその図書館のサービスを利用できるよう、環境を整え実践することとしました。

この運営指針に共感した図書館員たちは全国で活動を展開していきます。図書館サービスの変化は、1960年代後半から70年代にかけて、公立図書館の飛躍的な発展の原動力となりました。そうした図書館が隣町に出来ると、それが刺激となり「私たちの町にもこんな図書館がほしい」という声がわきます。全国に図書館づくりの住民運動がおこっていきました。

甲西町に図書館が出来る時も、「図書館を作っても、皆、本なんか読まへん」と言われていました。でも、何人かの方と勉強会を重ね、「図書館を作ってほしい」という声をあげていったのです。その声が甲西の図書館を作る原動力になりました。

 

2,「貸出し」

①「貸出し」とは 

戦後まもなく来日したアメリカ教育使節団は、「日本に民主的な社会を作るには、図書館を作ることが基本だ」と提言しました。これを基に図書館法が制定されました。ところが、図書館の数はどんどん減り、図書館活動は低迷していくのです。そこで日本図書館協会は図書館の現状調査を行い、図書館に市民の読みたい本がないことに気付いたのです。

この調査をまとめたものが『中小都市における公共図書館の運営(中小レポート)』(1963年、日本図書館協会)です。「公共図書館の本質的な機能は、資料を求めるあらゆる人々やグループに対し、効率的かつ無料で資料を提供するとともに、住民の資料要求を増大させるのが目的である」としました。資料を提供する、これが貸出しです。そうした機能をはたすためには、中小公共図書館(市民の身近なところにある市町村の図書館)こそが基本の仕事をする図書館として大切であるとしました。

この中小レポートの考え方に基づいて、東京都日野市立図書館が開館します。この図書館は一台の移動図書館だけで活動を始めて、すごい貸出数を実現していきました。皆の読みたい本が積まれていたからです。この実践が、図書館は何をするところかを明確に示すことになりました。

この実践をもとに、日本図書館協会は具体的な図書館運営の指針となる『市民の図書館』(1970年)を刊行し、3つの大きな柱を示しました。まず「市民のもとめる図書の自由で気軽な個人貸出」(貸出サービス)が大切だということです。

2つ目は「児童の読書欲求にこたえる徹底したサービス」(児童サービス)に取り組むということです。その頃、児童サービスは重要とはされていませんでした。いわゆる男性を中心とする知識人に対してサービスをするのが図書館だと思われていた中で、女性や子どもが喜んでやってくるサービスをやらなければいけない、としたのです。

3つ目に「図書館を市民の身近におく全域的なサービスの実施」(全域サービス)です。図書館のサービスは建物が1つあればよいのではありません。少なくともその自治体に図書館ができれば、どこに住んでいても同じようにその図書館のサービスを利用できるよう、環境を整え実践することとしました。

この運営指針に共感した図書館員たちは全国で活動を展開していきます。図書館サービスの変化は、1960年代後半から70年代にかけて、公立図書館の飛躍的な発展の原動力となりました。そうした図書館が隣町に出来ると、それが刺激となり「私たちの町にもこんな図書館がほしい」という声がわきます。全国に図書館づくりの住民運動がおこっていきました。

甲西町に図書館が出来る時も、「図書館を作っても、皆、本なんか読まへん」と言われていました。でも、何人かの方と勉強会を重ね、「図書館を作ってほしい」という声をあげていったのです。その声が甲西の図書館を作る原動力になりました。

 
②「貸出し」の意義
 前述の日野市立図書館長だった前川恒雄さんは「カウンター・サービスでは、利用者との会話やちょっとした態度から、人々が何を図書館に求めているかがわかる。これを敏感に感じて、本の選択に、図書館の運営に活かさなければいい図書館にはならない」と言われていました。

私たちがなぜ貸出しを大事にするか。これによって図書館員の姿勢が大きく変わっていくからです。利用者の読みたい本をきちんと知るためには、図書館員は利用者の声に耳を傾ける必要があります。一生懸命コミュニケーションをとっていると、利用者のその本への思い入れや大切にされていることに出会います。それに向き合えば、利用者の要求や資料に対して謙虚になることを教えてくれます。貸出しを大事にしなければ、こうした図書館員の姿勢は生まれてこないと思っています。

図書館の仕事は、このような利用者との対話、貸出しを核にして組み立てていかなければいけません。これによって、初めて図書館の仕事が意味あるものになります。それぞれバラバラな仕事ではないのです。貸出しを基本において、レファレンスをどう発展させていくか、様々なイベントもそうした利用者が本に求めているニーズを基にして考えるわけです。質の高い図書館サービスを作り上げるためには「貸出し」は不可欠な要素なのです。図書館の仕事全体を、ゆるがない核を持った仕事として位置づける。これが貸出しから生まれてくる姿勢だと私は思っています。

 
③本の貸出しと公共サービス

 皆さんにとって図書館で本を借りることは当たり前です。公共サービスは、こうした当たり前のサービスの品質を、市民の方々が満足される水準で維持していくことが一番大切です。最も基本の役割なのに、今、こうした当たり前のサービスの品質を軽んじる傾向にあると感じます。

コロナ禍の社会教育施設の利用は、公民館、美術館などはコロナ禍前に比べ20~30%のレベルまで落ち込んでいました。しかし図書館は貸出しを継続し、70数%の利用がありました。このことは人々の暮らしに図書館は大切な施設であることを示しています。貸出サービスは無くなったら困るサービスだと理解していただきたいと思います。

また、東日本大震災の被災地では、いろんな移動図書館が巡回しました。本が無いと人々の暮らしは寂しいものになってしまいます。これは被災地だからこそ、より強く求められたのだと思います。

本の貸出しとは、このように大きな意義を持ちます。そこを軽んじた形で「貸出だけではない図書館サービス」はありえません。当たり前の基本的な仕事を大切にすることから、初めて図書館は意味のある活動を作っていけると思います。

 
3,日本の公共図書館の現状
 図書館の現状ですが、全国の図書館数は1965年791館。2023年3310館。4倍になりました。貸出冊数は1965年約1千万冊。2023年約6億3千万冊です。専門の職員数は、65年頃5000人、多い時は15000人、今は1万人を切りました。正規職員を削減し、非正規や兼務の職員で補っています。その割合は正規職員4分の1,非正規職員4分の3。正規職員には事務的な仕事がたくさんありますから、カウンターで実際に利用者にサービスを提供しているのは、非正規職員ばかりというのが現状です。

貸出冊数は1965年約1千万冊だったのが、2010年頃に約7億冊。これは貸出サービスを基本においた図書館サービスを全国の図書館が地道に展開した結果です。1965年当時、791館があって1千万冊。今、滋賀県は50館で1千万冊。1年間にこれだけの本が読まれている。目には見えませんけれど、このことが滋賀県の人々の中に育んでいるものの大切さ大きさに思いをはせる必要があると思います。

貸出サービスをきちっとやれば、こうした変化がおきる。これが日本の公共図書館の発展であり変化です。しかし今、貸出冊数は減少傾向にあるのが現状です。

人口100万人あたり(以下同様)の公共図書館数は、日本全体では26館。日本で一番多いのは山梨県61館。1館あたり1万6千人にサービスしています。滋賀県は35館。1館あたり2万8千人へのサービスになります。世界を見ますとアメリカは54館。イギリス60館。北欧の国々は公共図書館が発展していて、ノルウェー142館、フィンランド157館。公共図書館の仕事はこういったレベルにあって初めて意味のあるものが生まれるのですが、日本はまだまだ少ないです。

図書館のこれからは、子ども達や高齢者の方が日常的に利用できる環境を保障していかなければならないと思います。全域サービスとは、どこにいても湖南市の図書館サービスのレベルをきちっと保障する環境を作っていくということです。まだまだそうした要求に応えられていません。お年寄りや子ども達のことを考えた時、どういった図書館の在り様が必要なのか、ぜひ考えていただけたらと思います。

 
 
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 第1回集い 参加者からの質問と回答(岸本さん)
 

質問 1  図書館司書の方はかなり幅広く深い知識をもっておられるのですか?具体的なことも聞いてよいのでしょうか?

回答  図書館の大切な働きのひとつに、利用者から寄せられたさまざまな質問に対して、適切な資料や情報を案内するレファレンスサービスというサービスがあります。
 これは利用者からの質問に対する回答の提供というかたちになりますが、この回答は図書館の資料に基づいて提供されるものであり、司書が自分の知識をもとに回答するものではありません。
 司書は尋ねられた事柄に対する知識を持って回答するのではなく(あらゆる分野に精通しているというのは不可能なことです)、尋ねられた事柄に対して何をどのように調べればよいのかという専門的な技術を身に付けているのが司書です。
 ですから、どのようなことを質問されてもよいですし、その図書館に適切な資料がなければ、県立図書館や国立国会図書館に調査を依頼して利用者の必要とする資料を探し出して提供する協力レファレンスという体制も整っています。
 

質問 2  図書館機能≠図書機能 が明確に理解できていません。

回答  図書機能という言葉が何も定義せずに使われているので、混乱するのは当然かと思います。
 湖南市には図書館法に基づいて設置された公立図書館である湖南市立図書館があるので、ここでいう図書館機能とは、図書館法に定義された図書館奉仕(サービス)を実現するための図書館の機能を指すことになります。つまり、法的な根拠をもった、言い換えれば図書館法に基づいて実現しなければならない機能ということです。

それに対して、図書機能という言葉は何も裏付けを持っていませんので、その時々に応じてその意味するところや内容を適当に変えることができます。言い換えれば、図書機能というのは何も意味を持たない言葉だともいえます。

図書館機能は図書館という組織の果たすべき役割を指す言葉になりますが、図書機能といった場合は図書つまり本の持っている働きという意味になりますので、行政の組織あるいは機関の果たすべき役割という意味とは異なったものとなります。

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2「湖南市の図書館について ~石部図書館廃止に向けた経緯について~

 湖南市教育部次長 今村典生さん  
 
◆ 概 要 ◆

石部図書館の廃止に関しては、平成27年「湖南市公共施設等マネジメント推進基本条例」で、公共施設等の新設や建替え、統廃合等々の取組に対する基本を定め、令和3年「湖南市公共施設等総合管理計画 個別施設計画」で、施設ごとの方向性と計画を決めて、甲西図書館への統合に向けて進めてきた。

令和5年11月「湖南市図書館条例の一部改正(石部図書館の廃止条例)」は臨時市議会で否決された。しかしこれまでの関連計画が白紙になったわけではなく、統合する方向性は変わっていない。

否決理由の「“個別施設計画”に明確な記載がない」については、令和6年3月に明記された。市では手続きを踏んで進めている。

「市民への説明が不十分だ」、また「これらの情報を知らない」と言われる方が多いようだ。今後はどのような形のお知らせが分かり易いか、考えていきたい。

 
◆ 要 約 ◆
 
 ※下線のある文言は湖南市のHPにリンクしています。
 湖南市では、本格的な人口減少社会を迎え、将来にわたり維持する公共施設を、財政負担等も考慮して総合的に計画を策定しています。図書館は2館を1館に集約化し、甲西図書館は湖南市図書館として充実を図ります。また湖南市版小規模多機能自治(以下、“小多自治”と表記)では、市内4つの生活圏(中学校区域)で、行政サービス(=図書サービスも含めた行政機能)を受けられるように考えています。なお、図書サービスについては皆さんのご意見を伺いながら進めていきます。
 今日は、石部図書館の廃止について、順を追って説明したいと思います。
 

1, 石部図書館の廃止条例の経緯

① H27年6月 湖南市公共施設等マネジメント推進基本条例(以下、“マネジメント条例”と表記)制定
この条例の目的は、次のとおりです。
  「将来の湖南市における公共施設(建物・道路・橋なども含む)等の新設、建替え、統廃合や改修等の計画的な取組にたいして基本理念及び基本的事項を定め、持続可能な行政運営の下で、湖南市において望ましい特色のある公共施設等の配置の在り方を指定し、時代の変化に対応した市民サービスを継続的に提供することにより、魅力ある街づくりを推進することを目的とする」
この条例に基づいてマネジメント推進委員会(委員6名、この内地域委員4名)を設置しました。市民代表の方が殆どをしめる委員会で、ご意見を頂いています。


② H28年3月 湖南市公共施設等総合管理計画(以下、“管理計画”と表記)策定

国の指導のもとに策定されました。図書館や文化ホール等の施設の方向性が計画上、決定されました。


③ R2年11~12月 議会に公共施設調査特別委員会 設置

委員会で、“管理計画”についてご意見を伺ったり説明をしたりしました。


④ R2年12~R3年1月 パブリックコメント 実施

こういう計画策定では必ず行うことになっています。1月間ほど、各まちセンなどの公共施設に意見箱を設け、意見を伺いました。


⑤ R3年3月 公共施設等総合管理計画 個別施設計画(以下、“個別施設計画”と明記) 策定

施設ごとの方向性と計画が決められました。


⑥ R5年3月 湖南市版小規模多機能自治基本構想 議会で可決
構想では、まず四つの中学校区に拠点となる“小多自治センター”を設置します。そこに地域で分散化する行政サービスと、また、東庁舎周辺に集約する行政サービスを整理して、身近に必要なサービスは、生活圏の中で提供することとしています。これを議決頂いたわけです。(議会だより74号 令和5年1月号5p掲載)


⑦ R5年2~8月 議会に小規模多機能自治検討特別委員会 設置


⑧ R5年5月 基本構想の地元説明


⑨ R5年7月8月 タウンミーティング 実施

“小多自治”基本構想を市民の皆様に説明し、ご意見を聞かせて頂きました。


⑩ R5年9月、市議会へ湖南市図書館条例の一部改正 上程 
 (いわゆる石部文化ホール・石部図書館の廃止条例の上程)

湖南市図書館条例には、甲西図書館、石部図書館という2館が挙げられています。条例改正で、その文中に記載されている「石部図書館」を廃止(=消去)と決めると、その館は廃止(=閉館)になります。これが図書館条例の一部改正の意味するところです。
 議論の結果、議決にいたらず、福祉常任委員会での継続審議になりました。(議会だより76号 令和5年11月号)


⑪ R5年11月 湖南市議会臨時議会 否決 

9月議会で継続審議になりましたので、臨時議会で、改めて審議して頂きました。その結果、否決となりました。(議会だより77号 令和6年2月号)ただし、これまでの関連計画が白紙になったわけではありません。
否決となった理由ですが、“個別施設計画”において、統廃合という方向性は決まっていたものの、明確な記載がなかったためです。また、市民への丁寧な説明が不十分でした。 そこで令和6年3月“個別施設計画”に「石部図書館を甲西図書館に統廃合する」と明記し、計画時期は令和8年度まで、と改訂しました。このような改訂は行政側が勝手に進めているわけではありません。先ほどのマネジメント推進委員会で議論して頂いたり、手続きを踏んで行っていることをご理解頂きたいと思います。
 

2,市民への説明

市民への丁寧な説明が不十分だと言うお声をよく頂きます。湖南市では、市民の皆さんに市行政からの情報をお伝えする方法として、HP、広報誌、議会だより、タウンメールなどを使っていますが、「知らない」と言われる方が殆どです。
今のところ市としてはこのような方法しかありませんが、今後は、どういった形でお知らせするのが一番分かり易いかを考えていかねばならないと思っています。ですので、今日のような機会に説明できることは非常に有難く思っています。

  

 
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第1回集い 参加者からの質問と回答(今村次長)

 
質問 1  現在の甲西図書館と石部図書館の動き方を知りたい。石部図書館ではもう閉館する動きがはじまっているのではないかと心配です。
 回答  石部図書館を閉める動きは、今はできません。令和5年9月に上程した石部図書館を閉館する条例改正が同年11月臨時市議会で否決されたからです。
図書館を1館に統合する計画は、「公共施設等総合管理計画 個別施設計画」の決定事項です。この計画が否決されたわけではないので、1館に統合する方向性は変わっていません。
質問 2  行政はまず補助金をもらうことを第一の目的にしているのではないか?

回答  国の推し進める計画に乗らないと、財源手当てを貰えないことがあります。事業を進める上で市の財政事情を考え、国などの有利な財源を確保することは、市の負担軽減に非常に重要です。将来世代の負担軽減にもなります。お金が無ければ事業展開はできないことをご理解頂きたいと思います。

 
質問 3  図書館は地域活性化に大きな力を発揮できると理解している。しかし“小多自治”では、そんな役割は果たせない気がする。今の図書館をもっと地域活性化させる方がよいのではないか。

回答  図書館には人が多く集まることから、図書館をベースに地域活性化を図る自治体は多くあります。湖南市版の“小多自治”では、地域で行政が展開するサービスと、地域が主体となって取り組む課題との連携により、魅力や特色のある地域づくりを目指しています。市民の皆さんにご意見をお伺いしながら、事業展開を考えていきたいと考えています。
 図書館については、1館に集約し充実させることでも活性化は可能と考えます。いかに魅力ある図書館づくりをすすめていけるか。また、1館を閉めた後や、図書館がない地域へのサービス展開はどうしていくのか、考えていきたいと思います。

 

質問 4  471施設もある公共施設の統廃合の中身を具体的に資料で提出してほしい。(現在の利用率も含めて)

回答  湖南市公共施設等総合管理計画 個別施設計画(令和6年3月に改訂、令和6年4月4日に市HPに更新掲載)の中で、各施設の利用状況、管理にかかるコスト状況も公開しています。(湖南市図書館実績報告2022年度

 
質問 5  “総合管理計画”で地域活性化が図れる可能性について、展望がみえない。

回答  “総合管理計画”は、あくまで施設の活用や統廃合の方向性を定めたものです。個別施設の活性化については、施設の協議会や利用者のご意見などで検討していくものであります。

 
質問 6  図書館サービスの中に司書はいるのか?

回答  4つの拠点で図書サービスを展開する場合、司書は常設できないと思います。しかし、どんなサービスを置き、どういう拠点にするかで必要な人材は異なってくると思います。地域で展開する図書サービスにおいては、司書が必要な場合もあります。そこが固まっていない今の段階では、予定が無い、とご回答させて頂きます。

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GT-1  

1 図書館は残してほしい。
2 小規模多機能自治構想では図書サービスと言うが、本が置いてあるだけではダメだ。新しい本がないといけない。また司書さんは絶対必要。つまり、貸出機能をしっかりやっていける形で残してほしい。 
3 広報の方法として、市民に知ってもらうためには、石部図書館の前に『この図書館は何年何月何日に閉館になります』と貼り出したら、皆よく分かって、いろんな意見が出てくるのではないか。パブコメでも市民の反応がないということだが、「石部図書館が無くなることについてどう思いますか?」のような聞き方をすれば、意見はきっと集まるはずだ。 
4 今、石部図書館が無くなる方向で進んでいるが、図書館機能について学び、図書館についての認識が深まった。市民は小規模多機能自治センターに図書に関してどういうサービスが欲しいか、自分たちでしっかりまとめて声を出していくことが大事だ。
 
B グループ
1 図書館をもっと増やしてほしい。社会人になっても勉強する場は大切だ。
2

今までの説明は、市民として分かり難い。市民の声が届いていないと感じる。もっと市民の意見を聞いてほしい。(聞いているのは)議員の意見だけではないか。

3

本は人生を豊かにする。図書館の廃止はそういうことに影響がある。閉館は残念だ。

4 図書館では非正規の職員が殆どというのが現状だと聞いた。石部図書館を見ていると、業務が多いように感じる。(市民がボランティアとして)手伝えることがあれば手伝いたい。
5

石部図書館を廃止し、4ヶ所の小規模多機能自治センターで、図書サービスをすると言うが、その恩恵は何があるのだろう。図書サービスの中身が、司書さんを置かず、移動図書館だけになったときに、石部図書館がある現状と比較して、どういう差が出るのか疑問だ。現状より良いもの、質が落ちることがないようにしてほしい。

6 小規模多機能自治センターの図書サービスでは、図書館機能を充実させてほしい。
7

行政と議会と市民の間に大きなギャップがある。行政は国の方針で人口減少を基にした財政改革を進めており、議会は(図書館を廃止するための)条例を否決はしたが、2館を1館にすることはもう決まっているという流れだ。もっときっちり議論する議会になってほしい。

 
C グループ
1 湖南市の予算の中では、図書館の費用はどれぐらいを占めているか?合併前、甲西町の図書館は1%を絶対減らさないという形で確保していたようだ。
2 石部のかなり人たちは、合併でサービスの多大な低下を感じているのではないか。その上、石部図書館が無くなれば、生活の中に組み込まれた図書館、立地が良く身近なところにある図書館が無くなる。弱者はもちろんのこと、市民にとっても大きな問題だ。
3 図書館の話は、なかなか行政の人に通じない。行政の人は図書館の利用が少ないのではないか。だから「閉館はだめだ」と言う人が行政の中にどれぐらいおられるか?と考えてしまう。行政は湖南市を考える時、学校と図書館を中核に据え、そこに力を入れるべきだと思う。
4 「二つあるものを一つに」という論理は、行政が今後の人口減少などから考えて計画を立てているが、それに対して、「そうではない」と言うのは教育長さんであり、館長さんであってほしい。けれども、このグループの中の何人かが感じるのは、司書さんや館長さんたちは板挟みになっておられる、ということだ。これまで、疲れ心を病んで辞めていかれる方を何人も見てきた。
5 湖南市の人事では、司書さんは専門職として雇用されたにも関わらず、他の部署に配属され、市民と本を繋ぐ本来の仕事につけない。湖南市の人事に疑問を感じる。 
6

湖南市が憂いている子どもの学力だが、図書館が身近に無くなると、小さい頃から子どもたちが本に接して、本から言葉に親しむという体験が大変少なくなる。今、ユーチューブなどが流行っている時代に、本来の言葉を楽しむ機会が、図書館が無くなることで少なくなる。これは学力低下どころか、子どもの成長を考えた時に大きなマイナスだ。湖南市は、どんな子ども像や家庭教育像を掲げているのか。「湖南市は図書館を大事にする街です」のように、図書館からまちづくりを発進するぐらいの考えを持ってほしい。

7

文化の問題は見えづらく、そもそも経済と文化は相容れないものがある。ここはやはりその市のリーダー、そして市民がどういう人をリーダーとして選ぶかにつながっている。 

8 学校に行けない子どもたちや、会社を退職した方たち、そういう管理されたものから解放されたり、しんどさを抱えた人たちが図書館という場を求めているのであれば、身近にある方が良い。
9 修理にどれぐらい費用がかかるのかがよくわからない。建て替えがいいのか、修理が良いのか、費用面からも考えたいので、具体的なことを教えてほしい。
 
D グループ
1

図書館を1館にするというのは「もう決定か?」「もう変わらないのか?」というところから議論を始めた。「石部図書館は閉館」ではなく、残す方向の議論が必要だ。何らかの形で(分館として)残し、蔵書も残してほしい。

2 石部図書館は利用者が少ないわけでもなく、閉館する根拠が示されていない。
3 甲賀市はどこの図書館も利用が出来て非常によい。他地区もよい図書館を持っている。
4 子ども達のことを考えると、自転車に乗って行ける所に司書さんの居る図書館(分館)が必要だ。
5

各小規模多機能自治センターに司書さんが居ることが大事で、レファレンスは必要だ。市民もこのことを知っていなければいけない。

6 小規模多機能自治センターには図書館機能が必要だ。
7

図書機能を各地域の小規模多機能自治センターに持ってきても、蔵書の貸出すら十分にできないのではないか。本の返却すら危うくなるのではと心配する。とにかく司書さんが居ることが大事だ。

 
 
 
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お問合せ toshokan-tsudoi@gmail.com 


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